膀胱炎の主な症状は、トイレが近くなる症状、いわゆる頻尿や排尿のときの痛み、尿の色が濁ってしまうなどがあります。急性膀胱炎、20代の性活動期と感染防御が弱っている高齢者に多く2峰性の年齢分布を示します。
発症の原因は細菌感染です。急性膀胱炎を起こす細菌は大腸菌が多く、細菌の感染は尿道から膀胱に入って起きます。通常は膀胱には細菌への抵抗力があるので膀胱炎を発症しません疲労や寝不足などで、体の抵抗力が弱くなると細菌に感染しやすくなり、膀胱の中の細菌が増殖して膀胱炎が発症してしまうのです。
また、繰り返して膀胱炎を起こす方の中には、排尿障害による残尿や膀胱結石がある方や、基礎疾患として膀胱癌などがある場合もありますので注意が必要です。
診断には尿検査が必須です。簡易的な試験紙による尿検査でも大きな間違いはありませんが、やはり顕微鏡で白血球を観察し膿尿(尿に白血球が多く存在する状態)を確認することが肝心です。一般的には注意深い問診と尿検査(検尿・尿沈渣)にて急性膀胱炎と診断し抗生剤を処方することができます。単純性膀胱炎であれば数日で治癒しますが、知覚過敏や心因性の頻尿がしばらく残ることがあります。患者さんには、風邪が治っても咳だけが残る事があるように、炎症後の知覚過敏が原因と説明しています。また、一度つらい切迫排尿を経験すると、どうしても気持ちが膀胱にいってしまい心因性の頻尿になることもあります。
薬の服用について
2〜3日で症状が軽快するかもしれませんが、完治するまでは薬の服用を続けてください。中止した場合、再燃することもあります。ほかに服用している薬がある場合、医師に知らせてください.薬を飲んで調子が悪い場合は,内服を中止して電話で御相談ください.
生活上の注意
排尿はがまんしないようにしましょう.からだ、とくに下腹部は冷えないようにしてください.外陰部は清潔を保ってください。とくに生理時には清潔に.
トイレットペーパーは前から後へ使いましょう.また、セックスは、完治するまで控えましょう.
出血性膀胱炎の場合,ワインのロゼ(赤と白の中間)位であれば気にする必要はありません.血糊がたくさん出たり,オシッコが出なくなるような時は御連絡ください.
食事での注意
水分(水、お茶、牛乳など)はいつもより多めに飲むようにしましょう.目標は一日2リットルです.どんどんオシッコをして膀胱の中を洗い流す気持ちで水分を取ってください.お酒などアルコール類は飲まないでください.また、からし、わさび、こしょうなど刺激物は使用しないでください.
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