わたなべクリニク院長雑記: 内科・生活習慣病アーカイブ

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 人生100年時代と突然言われても俄かには現実感が湧かない言葉でありましたが、どうやら絵空事ではないらしいと知りました。海外からの報告によると"日本では2007 年に生まれた子供の半数が107歳より長く生きる"とされており、国連推計でも2050年までに100歳以上の人が100万人を超えるという予測がされています。政府は2017年に"人生100年時代構想会議"を立ち上げ、教育や雇用制度、社会保障など国の制度はどうあるべきなのか検討し始めております。これからは「教育・仕事・老後」という3ステージの従来の人生ではなく、職業寿命を伸ばした「定年も隠居もない人生設計」を考えなさいということかもしれません。

 "人生100年時代"となる根拠として、死亡原因第一位の悪性新生物を克服できる時代になってきていることが挙げられます。癌の早期発見にはmicroRNAを用いたリキッドバイオプシーなど特異度の高い検査がまもなく実用化され、1滴の血液で多くの癌のスクリーニングが可能になる日も遠い未来ではありません。もちろん非侵襲的スクリーニング検査は前立腺癌の腫瘍マーカー(PSA)が抱えるような過剰診断などの問題も内包していることを承知しておく必要はありますが、膵臓癌のように部位別癌死亡率第4位にも関わらず早期診断が難しい癌腫には福音となるかもしれません。また、私の学生時代には想像もつかなかったことですが、ピロリ菌を始めHPVや肝炎ウイルスなどの感染症が多くの癌発症に関与していることの発見は癌予防を大きく変化させてきております。さらに遺伝子で発症を予測し早期介入する医療も登場しており、このような"先制医療"が癌発症そのものを抑制し、"人生100年時代"において医療費を削減しつつ高齢化社会を維持することにも貢献すると期待されています。

 "人生100年時代"において医療人が果たすべき役割の一つは、これから迎える"定年も隠居もない"超長寿社会のなかで平均寿命と健康寿命との差を縮めることではないでしょうか。2016年の厚労省の報告では、平均寿命は男性81歳、女性87歳に対して健康寿命は男性72歳、女性75歳と人生の最後の約10年は日常生活に制限のある「健康ではない期間」があります。この健康でない期間の原因には脳血管疾患や心疾患、糖尿病などの生活習慣病の他、整形外科疾患などが関与していますが、我々医療人はこの期間をどのようにして短くしていくかを考えていかなくてはなりません。

かつては死亡率第1位の疾患であった脳血管疾患は2017年には3位にまで下がっておりますが、平成25年国民生活基礎調査によると寝たきりの原因の約4割は脳血管疾患(脳卒中と脳卒中による認知症)と報告されています。心疾患も含めて動脈硬化関連疾患が健康寿命に及ぼす影響は何よりも大きいことには異論はないでしょう。

1987年にスタチンが商品化されて以来、多くの脂質異常症は治療可能となり、種々の降圧剤、インスリンや経口糖尿病治療薬も長い歴史があります。それにも関わらず生活習慣病が社会的に克服されているとは言い難い状況です。生活習慣病は病識が乏しいことに加え、食生活を変えることはライフスタイルを変えることですから患者自身の資質に大きく左右されるのだと考えます。

2016年の報告によると生活習慣病の原因となる肥満の割合は20歳以上で男性約3割、女性約2割となっています。肥満の解消は生活習慣病治療の第一歩です。最近、食事療法の指導を含めたパーソナルトレーニングが流行りですが、カロリー計算を基にした減量体験は少なからず良い学習になります。医療者も教科書的な食事療法の説明だけではなく、"結果にコミット"した熱意ある指導をする必要があります。

私は25年間ほど透析医療に従事していましたが、糖尿病性腎症患者の透析導入ほど残念な気持ちになることはありませんでした。他の腎疾患とは異なり糖尿病による慢性腎不全は防げたかもしれないという思いがあったからです。顕性腎症になる前から"食事療法しましょう、減量しましょう"と熱心に説明しても患者さんの性格などに大きな壁を感じることもしばしばあります。今後の生活習慣病の治療には、薬物療法とともに精神面からアプローチする技術の確立も必要だと思います。

三菱総研の提言によると、医師の診療以外に医療サポートするチームによる"伴走医療"は糖尿病に限ったとしても利用意向を持つ人は全国で約260万人を数え、 "伴走医療"を生活習慣病診療に導入することで医療費は約2兆円減少すると報告しています。

薬物治療がほぼ確立されている生活習慣病に残された課題は、啓発を含む患者教育とメンタルアプローチの体系化のような気がします。鳥取県でも昨年"糖尿病性腎症重症化予防プログラム"が策定されました。潤沢な予算と人材を投入しないと十分には機能しないかもしれませんが、伴走医療の観点からも良い試みだと思います。今後の成果に期待しています。

 医者の特性として薬を新しく処方することは得意だが、薬を減らしていくことは不得意のような気がしています。もちろん その背景には、患者さんの訴えに応えようとするがため、腰が痛いと言えばパップ剤や鎮痛剤、眠れないと言われれば睡眠薬、便が出ないと言えば便秘薬、と言う具合に増えてしまう運命があります。たまに、本当に必要としている薬なのか患者さんに問うことや、医師自身も自問自答することが大事だと思っています。中には医師にNoと言えず、処方して貰ってはいるが内服せず自宅に貯め込んでいる患者さんもいたりします。もちろん透析患者さんの場合のように、降圧剤、骨代謝の薬、貧血の薬、かゆみ止め、など6〜8種類の薬を最低限必要としている事もあるので一概には言えませんが、処方薬の中でも主役と脇役があったりして脇役の薬は時々見直して整理する必要があるように思います。

 高脂血症の治療薬であるスタチン系薬剤は、1989年に日本人が創薬した画期的な薬で世界中で投与されています。ご存じのように高脂血症は、動脈硬化・高血圧の原因となり脳卒中や心筋梗塞に至る基礎疾患でもあります。本邦では死因第1位は"がん"ですが、2位と3位である"心疾患"と"脳卒中"を合わせると動脈硬化関連疾患が"がん"を抜いて1位になります。その観点からは高脂血症治療は積極的にするべきだと思いますが、時に超高齢者に対して高脂血症治療薬を漫然と投与されているケースに出会います。果たして必要な薬なのか?製薬会社に踊らせていないか?などと思っていました。

 調べてみると、高齢者に対する高脂血症治療の有用性については諸説あります。一流の医学誌Lancetには7082歳の高齢者を対象とした追跡調査では心筋梗塞などの冠動脈疾患死を24%低下させたと報告されている(2002年)。本邦の研究としては、高脂血症治療薬は75歳以上の後期高齢者に対しても十分に冠動脈疾患死を抑制していると報告されている。一方、前期高齢者(75歳以下)には治療の意義はあるが、後期高齢者の治療意義はあきらかではない。加齢による腎機能低下などもあり薬物副作用が出現しやすいから注意が必要であるとされている。当クリニックでも冠動脈疾患、糖尿病などを勘案して判断し、年齢に考慮しながら処方すべきだと心得ている。

 私のホームページでも生活習慣病には体重減少を第一にしたいと偉そうに書いておりますが、プロフィール写真をみるとメタボ境界型に見えます。指導する医師が太っていて患者さんに痩せろと言うのは、タバコを吸う医者が患者さんにタバコをやめた方が健康に良いと説くのと同じで説得力に欠けています。そろそろ本気で標準体重以下を目指して頑張らなければと自戒しているところです。

 さて、以前のブログにも書きましたが、生活習慣病は食事などの生活習慣から引き起こされるわけですから、本気で治そうと思えば食生活、つまり生き方を変えなければなりません。医師は、高血圧には塩分減らせ、糖尿病の人にはカロリー減らせと簡単に言いますが、"一応 生活指導したよ・・"みたいな程度ですから、患者さんの人生を変えるインパクトはないよな〜と思います。そう考えると昨今の健康番組は良い動機づけになると考えています。生活習慣病ではありませんが、食事療法の中での 特に低タンパク食は難しいと私は思っています。腎機能が悪い人に低タンパク食にしてください、と言いますが低タンパク食ってどうしたらいいの?と聞き返されます。栄養士さんの栄養指導に立ち会ったことがありますが、約1時間かけて丁寧に分かりやすく教えてくれます。しかしながら1時間程度では、あくまで基礎知識の説明であり食事療法の入り口でしかありません。ましてや包丁を握った事もないような紳士の場合は、理解を超えた話にもみえます。

 今回は、"低たんぱく食について勉強しよう"という試みの1回目です。

 まず、腎臓の働きについて説明します。医学生に講義していた時、いつも"腎臓には3つの働きがあります。一つは体に老廃物(尿毒素)を排泄する仕事、2つめに水を排泄して体の水分のバランスを保つこと、3つめにエリスロポエチン(骨髄に赤血球作れと指示する物質)やビタミンD代謝など内分泌作用があります。ですから、急性腎不全になると尿毒素と水が貯まるため、体がだるくなったり致死的不整脈が起きたり、心臓が肥大して心不全になったり肺に水がたまったりします。慢性腎不全になると、貧血や骨代謝異常が加わります。"と説明していました。血液透析でできることは、水を取ること(除水)と一部の尿毒素を取り除くことだけですので、エリスロポエチンやビタミンDを補給する必要があります。

 さて、腎臓が弱っている人に"なぜ低タンパク食が良いのか?"と言うことです。昔は、低タンパク食は血中の尿毒素を下げるから体に良いと理解されていましたが、最近ではタンパク質など老廃物自体が腎臓を痛めつける作用があり、低タンパク食にすることで腎機能低下の進行が抑えられると考えられています。そしてタンパク質にも、体に良いタンパク質と悪いタンパク質があるようです。どのようなタンパク質が体に良いのか?、は次回に説明したいと思います。

 

追記:本屋に行くと食事療法の本はたくさんありますが、基礎知識とレシピの本がほとんどです。レシピの通り毎回作るのであれば問題ありませんが、継続できる、応用できるコツなどはあまり書かれていません。患者さん自身のブログが勉強になるように思いますので、個人的に良いかなと思ったブログを挙げてみます。

http://karadani-iikoto.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-b749.html

・・・このコツは分かりやすい と思いました。

http://ameblo.jp/mapiko-odeb/entry-11233845724.html

 

追記:レシピ通りに作り そのうちコツを習得していくのも良い方法だと思います。

http://teitan.blog33.fc2.com/

検診などで尿潜血反応と指摘された人の約80%には異常がないと言われております.しかし,残りの20%の人に尿路腫瘍(癌)があったり,糸球体腎炎,尿路結石や前立腺肥大症があったりします.

諸家の報告によると顕微鏡的血尿(肉眼では判らない血尿)の0.4~3.8%の人に尿路悪性腫瘍を認めると言われています.腎泌尿器科としてはこれらの病気を見逃さないため以下の検査をします.

 

初診日

検尿

尿細胞診:尿路上皮の癌の検査です.

血液検査:必要があれば糸球体腎炎の検査をします.50歳以上の男性は前立腺癌の検査(PSA)をします. 

エコー:腎臓,膀胱,前立腺を調べます

男性は直腸診にて前立腺を検査します.高齢女性の場合、必要に応じて会陰部の視診をいたします(尿道カルンクラという良性腫瘍の有無の確認)。

 

再診日

血液検査や尿細胞診などの結果説明をいたします。必要があれば腹部レントゲン, 膀胱鏡などの追加検査をします.

尿細胞診に軽度の異常を認めた場合は、3ヶ月後に再検査をいたします。

すべて異常がなければ終診ですが,40歳以上の方の場合は1年毎の尿検査とエコーをお勧めします.

 

もっと詳しく・・・・・・・・

顕微鏡的血尿の原因で頻度の高い順に列挙すると,前立腺肥大症(13%),尿路結石症(5%),尿路感染症(4%),膀胱癌 (4%),腎炎を含む腎疾患(2%),他の泌尿器癌(1%)と報告されています.

尿細胞診とは,尿路(尿の通り道)に癌があると癌細胞が混じることが多いので,顕微鏡で尿の中の細胞を病理医に調べてもらう方法です.しかし,その陽性率(癌細胞が尿に混じること)は悪性度の高い癌では80%近いですが,悪性度の低い癌の場合はわずかに10%と報告もあります.癌がある場合,全体では約50%は見つけることができると考えています.

生活習慣病という言葉が定着して久しいですが、考えてみれば良くできたネーミングと思ってしまいます。生活習慣病と呼ばれる高脂血症 高血圧 糖尿病 狭心症 心筋梗塞 脳卒中などは、多くは肥満から始まります。この肥満は、食生活が原因ですし、高血圧の原因となる塩分も醤油や味噌をよく使う日本食という生活習慣がベースにあります。

"食生活を変えろ"と医師や栄養士は簡単に言いますが、食生活を変えることは そのひとのライフスタイルを変えることを意味します。ダイエットしてはリバウンドしている自分の10年を省みれば、染みついてライフスタイルを心底から変えない限り生活習慣病は治らないのだなと実感しています。

日本人は本当にテレビに対して寛容な人種だと思う。私自身は、芸の無い芸人の内輪話や物まねカラオケなどのバラエティーと呼ばれる番組には、正直言って辟易している。 多チャンネル時代になって久しいが、我が家もご多分に漏れずケーブルテレビで多くの番組を見ることが出来る。個人的には映画やスポーツを沢山見たいのだが、なかなか良い番組がない。その替わりに非常に多くの通販番組が存在している。と言うより、スイッチをつけると普通に通販番組に出会うような気がしている。よく見ていると 非常にダイエット食品 ダイエット用品が多い。"長年の研究によりX成分を含むA剤を飲めば、普段通り食べながらでも1ヶ月で6Kgも減量に成功(小文字で"個人により効果は異なります"の表示つき)"という手合いの宣伝が平気で流されている。生物を少し学んだことがあれば、そんな事がある訳がないことはすぐに分かるはずだと思う。例えるならガソリンも入れないのに走る車を発明しました、に近い表現と思う。聞いた話では 昔は甲状腺剤を内服することに基礎代謝を上げて痩せる"やせ薬"が売られており健康被害続出だったそうである。

No pain, No gainであります。ダイエットの基本は摂取カロリーの抑制が王道と肝に銘じたい。

先日 ある泌尿器癌で入院した70台前半の患者さんが 誤嚥性肺炎を起こした。入院前より脳梗塞後遺症があり発語障害 嚥下障害があったそうで家人も誤嚥をいつも心配していたそうである。入院してから環境が変わったせいか夜間せん妄を繰り返し、深夜勤務の看護師さんに苦労を掛けていた。

ちなみに"せん妄"とは意識混濁状態で幻覚などのため暴れたり訳の分からぬ事を言ったりする状態である。普段は紳士であった方なのに夜間せん妄で大暴れする方も少なくはない。病気・入院や手術、そして普段と違う寝台だけでも多くのストレスが患者さんは一度に背負い込むことになるので仕方がないことかもしれない。ストレスに弱い私など必発ではないかと心配している。点滴を引き抜いたり、ベッドから出歩いたりと、せん妄患者さんが一人おられると心身ともに看護師さんを疲労させることとなる。

話しを元に戻したい。胃瘻である。その誤嚥性肺炎の患者さんの嚥下機能を評価してもらうと、口から食べ物をとることは非常に危険であるとの結果でした。自分の唾液さえ飲み込めないとの評価。脳梗塞になって数年経つが、それまでも綱渡りで誤嚥を起こさなかったと推測される。もちろん今回はせん妄状態での飲食が誘因になったのであろう。医療側の結論は 胃瘻による管理が妥当とのこと。胃瘻とは、腹に孔を開け胃に管を留置して直接胃にミルクセーキのような食物を流し込む方法である。

大学勤務時代、アルバイトで長期療養型の病院で当直することがあったが、早朝5時頃から寝ている患者さんに胃瘻から流動食をどんどん繋げている作業を見たことがある。この異様な光景にかなりの衝撃を受けた事を今でも覚えている。植物状態の人や寝ている人に胃瘻を機械的に繋げていくのである。この是非は私の立場では断言できないが、"少なくとも私には止めてもらいたい"と言うのが個人的感想である。あるアンケート結果でも、自分には胃瘻をして欲しくないとの医療従事者の答が多かったと聞いている。

結局、1)胃瘻 2)誤嚥性肺炎の再発や窒息などの危険も承知の上で経口摂取の再開が選択肢として提示し、経口摂取を再開することとなった。その後、患者さんと家族の努力や嚥下チームや病棟看護師の熱意のおかげで誤嚥せず食べられるようになり退院された。もちろん誤嚥性肺炎の再発はあるが、取り敢えずは御自宅にかえることが出来たことを考えると、安易に胃瘻をしなくて今回は良かったと思っている。

医療費の高騰は今後も止まることはないだろう。健康保険の仕組みを見直す事も大事だが、胃瘻の適応なども学会の偉い方々で一定の方針を示してもらえたら、医療従事者が悩みを一人で抱えるような問題も減っていくだろうし、医療費も少しは減少するかもしれない。同様な延命治療として、ガン終末期医療や意識のないような超高齢者透析等の指針も示してもらいたい。治る見込みのあることならば、つらい治療も乗り越えて欲しいと思うが、そうでない場合は慎重な治療方針が必要と考えている。一般に治療選択肢を並列に提示すると、たとえ患者さんにとっては地獄の日々でも家族は延命治療を選ばれることが多い。

私が医者に成り立ての頃は、慢性腎臓病(CKD)なんて呼び方は無かった。IgA腎症は予後良性の疾患と教科書には書かれていた。CKDは、別に新しい病気が見つかった訳でなく、いろいろな原因により腎機能(eGFR)が正常の60%以下になった場合や蛋白尿が続く場合をまとめてCKDと呼んでしまおうと言う概念と解釈している。この言葉ができた利点は、患者さんのみならず医療従事者も慢性腎不全になる可能性があるCKDに注意するようになった点にあると思います。以前であれば放置されていた軽度の蛋白尿や顕微鏡的血尿に対してもっと注意深く経過観察する姿勢が生まれたようです。

 さて 腎機能が悪いですよと言われた(つまりCKD)場合の治療法は、この30年で少しは進歩したようにも思いますが、画期的な治療薬の登場がないのも事実です。我々にできることは、血圧を下げる事と低蛋白食を勧めることが基本になります。

生活習慣病と呼ばれる高脂血症 高血圧 糖尿病 狭心症 心筋梗塞 脳卒中などは、多くは肥満から始まる。これらの図式は 厚労省のホームページ(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/seikatu/index.html)で分かりやすく説明されているが、大雑把に言うと肥満→動脈硬化・高脂血症(・糖尿病)→高血圧→心疾患・脳卒中と言うことになる。心疾患・脳卒中は日本人の死因の2位 3位で合わせて約25%を占める。そのような背景から、長寿大国を目指す厚労省はメタボリックシンドローム撲滅に力を入れている訳である。

ちなみに理論的には10kg減量で血圧は約10mmHg下がるらしい。減塩と減量を適正に行えば降圧剤を必要としない人も少なくないとも言われている。降圧剤が150?150円、さらに高脂血症治療薬なども併用すると1日の薬料は500円近くになってしまう。1ヶ月15千円 3割負担でも5千円近い薬代を自腹で払う計算だ。書店で2000円も払えば分かりやすい食事療法の本や減量法の本が簡単に手に入る訳だから ここらで一念発起し人生を変える事も楽しい試みだと思う。本に関しては、無茶苦茶なダイエット本もあるけど、カロリー計算を基本にした本であれば大きな間違えは無いと思われる。この際、気に入った本を見つけて熟読してみることを勧めたい。

減量は、生活習慣病予防だけではなく、体が軽くなり予想以上に若返った気分になるし、良いことずくめです。まあ、疾病予防のような遠い先のことよりも、格好良くなりたいなんて身近な願望が動機になっていることが多いですけど・・

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